開かずの踏み切り

都市部では開かずの踏み切りが多いという話題がよく出る。都内には500ヶ所くらいあるという。1時間のうち40分も50分も閉まったままというから、はっきり言って、そこは通れる道と思わない方がいい。幸いにも、私が今まで住んで来たところは、高架が通っているため、生活範囲には踏み切りはなく、開かずの踏み切りも出会ったことがないのだが、もしも近くにあったら、不便だろうと思う。とは言っても、私は待つことが大嫌いな人間なので、あったら絶対にそこは通らないだろうが、その度に不満を感じるだろう。しかし、世の中にはせっかちな(というかわからない)人もいて、開かずの踏み切りでも強引に通ろうとする人がいる。先日もテレビで、遮断機が下りているのに渡った男性がいた。インタビューすると「確認してるから大丈夫だ」なんて言う。また、線路内で自転車を倒してしまい、危機一髪というところで、男性に助けられた女性の様子も流されていた。そんな大人の姿を見ていた小学生が学校に遅れそうだったのか、強引に渡ろうとして電車に飛ばされる事故も起こった。確かに、開かずの踏み切りはイライラするだろうし、渡りたくなる気持ちもわかる。しかし、渡っている人間のほとんどは、自分がどんなことをしているのか、まったくわかってはいないのだ。そんな人間に私は踏み切りを渡って欲しくない。踏み切りというのは、そんな生半可な気持ちで渡るものではないのだ。危険だとか、事故が起こるかもしれないと頭ではわかっていても、こういう人たちは絶対ピンと来ていない。だから「俺は大丈夫」なんて考えてしまう。でも、何か起こったらもうそこで終わりなのだ。私は渡る人たちには、事故現場(写真でもビデオでもいいだろう)を見せてあげたらいいと思う。それでも渡るのなら、大した根性だ!。しかし、電車の事故は、本当に想像以上に悲惨。だからこそ、生半可な気持ちで渡って欲しくないと言いたい。一度それを目にした人間(私とか)なら、遮断機が降りている踏み切りなんて近寄るのも嫌になる。もちろん、開かずの踏み切りそのものを、早く行政・鉄道会社一体となって無くす努力をしなければならないが、それまでに被害者は絶対に出て欲しくない。悪いことは言わないからとにかく渡らないでもらいたい。