POLO?

通田閣蘿


中国の自動車メーカー?通田汽車は個人的に注目のメーカーである。もちろん買いたいとは思わないが、中国らしさがにじみ出ているメーカーだと思っている。この通田汽車はパチモンメーカーとして有名な吉利の兄弟会社とのことで、吉利はシャレードベースのクルマを生産していたと記憶している。特に、メルセデスベンツのCLKの顔にそっくりなクルマは強烈。パチモンとか模造品というものは、良くないことなのだろうが、私としては、ここまでやればほとんどウケ狙いという感じで、逆に好感すら持ってしまうのである。考えてみれば昔のシャレードのボデーに、顔だけCLKでベンツが損害を受けるはずもない。CLKが欲しかったのに、吉利のクルマにしたなんて人はそもそもいないのである。そういう意味では、互角以上の品質と技術でそっくり作ってしまったウィッシュの方がよほど影響を受けているから、こっちの方が悪質だ!とも言えなくもない。その盗用多、いやトヨタ自身も、ハイラックスサーフに良く似たセーフというクルマを出されているが、無視している。形だけそれっぽいものは作れても中身が伴わないから、相手にしないというのが各自動車メーカーの姿勢である。今回、その通田汽車がニューモデルを発表したというから、ワクワクして調べてみた。そのクルマが「閣蘿」というらしい。読みは日本的に言うと“ゴロ”。YAHOOでも取扱われていたように、このクルマはフォルクスワーゲンの“ポロ”の模倣車ということらしいが、実際にクルマの写真を見ると、かなりお粗末なもので、顔だけどこか見たことあるなぁという程度で、全体的な形はまるで違う。これならセーフの方がデキがよかったと思う。ベースとなっているのは、スズキアルト。いつのモデルかはわからないが、以前グループ企業がノックダウン生産をしていたのだという。サイズは日本の軽自動車くらいで排気量は800ccで35馬力となっている。広告には「同じフィーリング、異なる価格」などと書いているらしいが、これではとても同じフィーリングと言えたものではないだろう。VWも苦笑いか。ただ、ボディカラーにはルポで見たようなライムグリーンも存在し、なかなか凝っていると思わせるものがある。次にはボーラもどきを出すらしいが、今度はどんな笑いを提供してくれるのか少し期待していたりする。まぁ、一般的に日本を含めた自動車メーカーが、中国でターゲットとしている層は、こんなクルマは見向きもしないだろうが、中国では貧富の格差も大きく、模倣品でもけっこう売れるのである。人口も多く、このあたりは難しい問題であるとは思う。この通田汽車は今はこれでいいだろうが、この先はどうなるのだろうか。世界に肩を並べるメーカーになったりするのだろうか?


http://www.ttauto.com/

http://www.geely.com/ BMW?