Very VERISA!

マツダもそろそろ余裕が出てきたのか、基本となる車種のほかに、派生車種をリリースするようになってきた。一時はどうなることかと思われたが、今ではフォードグループで技術面での評価はもっとも高く、日本人社長も復活!。販売台数も欧州を中心に好調で、底力を見せた形となった。やはり、うれしいものである。こうして考えてみると、日本メーカーの社長というのも、一時は外国人が増えたなぁという印象だったが、マツダに続いて(あまり喜ばしくない形ながら)三菱も日本人に戻り、残ったのは日産のカルロス・ゴーン氏だけ(ふそうはとりあえず置いて)。その日産もCEOは当面ゴーン氏がルノーCEOと兼任することになるが、来年には最高執行責任者である社長として日本人が復活する見込みとのことで、日本の自動車業界もようやくなんとか持ち直してきたのではなかろうか。しかし、マツダには不安な要素もある。これまではデミオアクセラアテンザと、基本となるクルマであり、正統派のクルマを作ればよかったが、その派生車種となると、下手なものでは売れない。ベリーサの成功は今後のマツダの車種拡大には非常に重要といえる。このベリーサは、位置付けとしてはデミオアクセラの間ということになる。大きくなったアクセラではちょっと扱いづらいというお客に、それから昨今のコンパクトカーブームに乗ってある程度売りたいと考えているようだ。そのため、内外装の質感にはこだわりをみせ、カローラクラスのお客も満足できるように作られているという。エンジンは1.5Lのみとなり、4速ATのみ。e4WD車も設定される見込みである。スタイルは、istのようでもあり、MINIのようでもあるが、こういうタイプのクルマはこれまでなかったという感じもするから、悪くはないと思う。問題は価格となり、割安感があれば売れると思うが、ちょっと高めの価格設定だと、厳しいかもしれない。150万円あたりで充実した内容のグレードがあれば、けっこういいところに行くと思う。しかし、デミオとの食い合いも気になるところだ。コンセプトカーは2.0Lだったが、販売されるのは1.5Lのみで、ここは明確な位置付けの違いを打ち出すために、今のマツダに抜けている1.8Lがあった方がよかった気がする。2.0Lはアクセラと重なるからあまり必要はないと思う。1.8LはMZRエンジンが存在しながら、日本国内では登場していない。それから、マツダらしさを出すために、5速MTもあった方がいい。これはまた後から追加するのだろうか?しかし、やはり私は新しいもの好きなんだろう。ベリーサを見ると、けっこう好きなデミオより、やっぱりベリーサがいいかな?なんて思ってしまう。別に買うわけじゃないけど。目標は月販3,000台前後と控えめなものだが、今年のコンパクトカーの中では、もっとも注目したい1台である。