変人よ再び・・・

Hits2003-05-25


ランディスが発売されて1週間近くが経とうとしているが、依然として三菱は厳しい状況にあるようだ。三菱と言えば、やはり変人的挑戦のあるメーカーだった印象が強い。時にその挑戦は度が過ぎることもあり、ターボや4WDのフルライン化、最近では直噴エンジンのフルライン化、ことごとく失敗しているが、しかしファンにとってはそういうある種変人的な三菱が好きだという人も多い。1.6LのV6を市販したり、660ccという小排気量としては考えらない4気筒20バルブツインスクロールターボを普通の軽に搭載したり。こんなことをするメーカーは変人としか言いようがあるまい。多少この変人加減は、ランエボという形で名残はあるが、三菱の良かったところは20バルブターボをタウンボックスのような普通の車で提供するところであったことも忘れてはならない。ライバルがすべて4気筒で実用グレードもスポーツグレードもまかなっていた頃に、ギャランにはV6エンジンがあったし、つい去年まで存在したVR-4はクラス唯一のV6ターボだった。前置きが長くなってしまったが、三菱には三菱にしかない物が必ずあったような気がする。しかし、リコール事件以降の三菱は残念ながら技術はありながら、そういう変人的挑戦を許さない状況にある。直噴エンジンもコスト面から熟成発展させることができず、しばらく新型車には搭載されないというし、排ガスの問題から次々とSOHCの昔のエンジンに変更されるなど、退化している部分もある。新型グランディスにコルト。この車はとてもいい。いいんだけど足りないものは変人さである。この車がトヨタ車だったら文句を言う人はあまりいないだろう。しかし、三菱が好きな人や以前の三菱への期待感がある人からすれば、多少はスタイルはエグいけれども、三菱が出す必要があるの?と言いたくなるところがある。この辺はなかなか難しいが、クルマ好きならわかっていただけるところがあると思う。ようするにわざわざ三菱からトヨタみたいなクルマを買う必要があるのか?ということに近い。業績があまり良くなく、他社に比べて開発費面でも厳しいのは仕方ないだろうが、もう一度三菱の変人的な挑戦が見たい。確かに昔のフルラインメーカーという意識も重要だが、スバルのように少量でも個性的な製品で生き残るということも考えないといけない。以前のように指名買いされる車を作らなくては生き残ることはできない。そういう意味では賛否はあるだろうが、開き直ってミニバンでスポーツを追及してみてはどうだろうか?シャリオに昔スポーツターボのモデルが存在したわけだし、RVRにも存在したではないか。「グランディス GT」こういうクルマが出てきてこそ三菱が復活したナと思えるはずである。カスタマーフリーチョイスやスタイリングだけでは真の三菱車!とは思えない。