ちょっと心配なプレサージュ

新型プレサージュの全貌が明らかになったが、果たしてどれほど売れるのか少しばかり気がかりである。正直、あくまでも個人的ながら日産を応援している身としても、デビューから4年が経とうというMPVの方がいいかな?と思ってしまう。スタイルもカッコイイし、なんと言っても安く買える。プレサージュはどうも、あまり目立たないが、密かにオデッセイより、イプサムより売れているMPVベンチマークに開発されたようで、両側スライドドアに、2列目シートが引っ付いたり離れたりするなど、かなりMPVの人気ポイントを取り入れている。それはそれでプレサージュの魅力となるだろうからいいとおもう。しかし、スタイルはなんとなく古い日産とまでは言わないまでも、思っていた以上に普通だなぁという印象である。日産が最近あまりにも挑戦的なスタイリングだったから余計にそう感じるのだろうが、私のような変人の感覚はあまりアテにはなるまい。日産のデザインコンシャスなクルマのうち、成功作と言えるのは価格の安いマーチ・キューブだけ。エルグランドよりもアルファードの方が売れていたり、ティアナが好調な様子を見ると、案外このくらいの方がちょうどいいという判断があったのだろうか。しかし、やはりこのクルマは海外に輸出するのかわからないが(たぶん中国あたりで売りそうな気配だ)、ボディが大きすぎる。形はステーションワゴンタイプながら、エルグランド並みというのは日本では使いにくいだろう。もう少し小さくならなかったのか。ただ、この辺は来年初頭にも5ナンバーに近い扱いやすさを売りとしたリバティの新型が出るから、そちらにしてくださいということかもしれない。その代わり室内は広大なものだと予想できる。3列目ですら3人掛けなのだから、写真で見るよりずっと幅は広いのだろう。スタイリングから見ても、グランディスとは対照的に広い室内を重視したものだという印象。メカニズムは2.5Lと3.5Lを用意するらしい。2.5Lは4気筒だが、クラストップ25kgmのトルクということは、これで十分だろう。できれば2.5もCVTを採用して欲しかったが、3.5Lのみということである。日産はこういう出し惜しみが好きだが、こういうものは最初から用意すべきだ。激戦セグメントならなおさらである。他社が採用する前が大事である。今のところ詳しい情報はわからないが、価格はかなり割安ということだ。2.5Lで大きくて広くて安い(210万円くらい?)ならまぁまぁ売れるのではないか。少なくとも現行よりは売れる。しかし、インテリアの質感等はやはり価格なりという感じがする。ドアハンドルもメーターも、ちょっぴりチャチな印象。ティアナのコンセプトをミニバンに持ち込んでみればよかったのにと思う。