東京ショー出展概要

今年も東京モーターショーの季節である。毎年やっているが、乗用車という枠組みで考えれば、今年は2年ぶりの乗用車ショーということになる。各社から出展概要も発表されているし、特集雑誌も多数発売されているが、各社の今回のショーにかける意気込みはなかなかのものだと思う。そのほとんどが日本メーカーといえ、ワールドプレミアは世界トップクラスの数ということになる。ただ、そのうちの何割が実際に意味のあるモデルだろうか。私はショーのコンセプトカーは、何かしら遠くない未来を含んだものでなければ意味がないと思う。それはメカニズムであってもいいし、漠然として将来の企画に通じるものでもいいし、何が何でも市販前提でなければならないとは思わないが、しかし、単にそのメーカーのブースを飾るためだけの奇抜なクルマなど見てもおもしろくない。「こんなもの出るわけない」で終わりである。そういう意味で考えれば、今回のショーはそう遠くない未来を含んだクルマは割と多いかなという気もする。しかし、なかなか想像するのも難しい。市販されるくらいの完成度であっても結局出なかったということもあるし、日産キューブなんて10年前のショーに出品されていれば、単なるコンセプトカーで誰も発売されるとは思わないようなもの。出ないだろうと思うものも出てくるようになっていると言い換えることもできるわけで、楽しみも多くあるショーになると思っている。