給食も出せないこんな世の中じゃ〜POISON♪

反町隆史の「POISON」という曲にこんな歌詞があった(なかった)が、意味としては、まったくそんな話なのである。最近の世の中は・・・。その前にそもそもなんでこの曲は「POISON」なのか。発売当時の彼のインタビューによると、なぜ「POISON」というタイトルにしたのか?といった問いに“世の中=大人=毒薬”なんて言っていて、わかるようでわからなかったことを記憶している。まぁ、しかし、毒薬というのもまんざら間違ってはいない。この社会においてある意味大人は毒であり、害があるのだから。仙台市では、公立の小中学校で給食を実施しているというが、その給食費を払わない親がいるという。そのおかげで給食にかけられるお金が不足し、年度末には給食の質を落としてようやく対応しているらしい。

給食にも2つのタイプがあり、給食センターで作って、市内の学校に配送するタイプと、学校単位に栄養士や調理員を配置して、給食を実施している地域がある。仙台は後者の方式を取っているというが、それだけに給食費が不足すると、内容に影響が出やすい。やれやれ、この日本の不況も深刻化して、給食費すら払えない親が増えているのか・・・嘆かわしいことだと思えば、なんと、お金があるのに払いたくないという親が、払っていない親の中の半数を占めているというのだ!。これは一体どういうことなのか。ごく普通に考えれば、自分の子どもの給食費くらい、例えお金がなくても無理をして払ってやりたいというのが親というものだろう?と思うのだが、そういうのはもう過去のことらしい。子どもに知られないように(涙)、家庭に文書を送付したり、訪問したりしているらしいが、中には「義務教育なのだから払う必要はない」という反町よりもわけのわからない親がいるらしい。中には、引き落としをやめて、子どもが直接持って来るという料金徴収法に変えた学校もあるという。確かに効果はありそうだが、非常に情けない。

学校も大変だ。本来勉強を教えることが仕事であるはずが、それ以上のことを常に求められる。さらに、ここ数年で学校への不審者への対応のため、警備員の役割までやれといわれ、債権回収までしなければいけない。これでメインの仕事ができるのか。かといって義務教育だから、子どもに昼食を与えないわけにはいかない。まさに払わない親というのは、そういった弱さを十分承知した上で払わないという極めて悪質な人間だ。こういうことが進めば、なぜあの人は払っていないのに、うちは払わないといけなんだ!という親が出てくる。将来的には給食制度すら立ち行かなくなり、自宅から持っていかなければならないということになりかねない。しかし、最近の親なぞまともな弁当が作れない人間も多く、コンビニ弁当を買っていけとか、そんなことになってしまう。そうなれば、子どもの成長に著しい影響が懸念される。一体いつから日本はこんな国になってしまったのだろう。ダメな大人たちが氾濫し、何から何までしわ寄せを食うのは子どもたち。自分たちだけよければいいと思っている大人が増えている。給食費をどうやったら払ってくれるのか(本当に払えない人は除いて)考えないといけない世の中は、やはりおかしい。ではどうするかと言うと、何にでも強制とか、厳罰化となるだろう。それは確かに即効性はあるが、しかし、根本的な解決にはならない。日本はどういう人間を育てていくべきか、そのためにはどうすればいいのか、真剣に考えるべき時期がきている。そうしなければ、この日本の“世の中”は“毒薬”だらけになってしまうだろう。