行列ができる店

吉野家といえば、以前住んでいたところの近くにあって、よく利用したものだ。最近は遠いのであまり行かなくなったが、その牛丼も消えるという。まぁ、こんなこともあるわけで、別にいくらでも他のものを食ったらいいじゃないかと思うのだが、あの大都会東京には牛丼しか食べるものがないらしく、大騒ぎになっている。毎日東京から配信される番組では、牛丼の話題ばかりが出ているが、今日は行列まで作って食べようという人間が出てきたという。私はこれには激怒している。まったく真の牛丼ファンに対して失礼じゃないか!。本当に吉野家や牛丼を愛するファンが、この機会を逃すまいと食べに来るのはいい。しかし、テレビに踊らされたにわか牛丼ファンには、帰れ!と言いたい。真の牛丼ファンの迷惑だろう。(私はファンじゃないけど)

しかし、そんなことを考えながら思ったのだが、ラーメンでもなんでも「行列ができる店」といった番組があるが、あれは不思議と東京地区の店しか出ない。100%とまでは言わないが、ゴールデンに放映される番組で取り上げられる店のほとんどは東京か関東の店で、その他の地方の「行列ができる店」はあまり出てこない。それは、製作が東京の局で、東京を中心に作られているということもあるだろう。でも、もうひとつ私が薄々思うのは、行列を作るのは東京の人間だけなのではないかということである。もちろん、他の地方に「行列ができる店」がまったくないとは言わないが、東京は突出している。やはり人が多いから行列ができてあたりまえなのか(これが正解だと思う)、関東の人間が気が長いのか。私は関西に住んでいるが、関西では黙って待つ人間などそうそういない。控えめな島根人としては、時には付いていけないこともあるが、待つのが嫌いという点においては関西人と気が合う。いくらおいしくても、30分〜1時間も待ってラーメンの1杯を食べるなんてありえない。食ってる時間より待ってる時間の方が長いじゃないか!。確かに「行列ができる店」はおいしいのだろうが、俺くらい食べなくても店がどうなるわけじゃないからこそ、俺くらいは食べてやんない!というのが私の考え方である。しかし、こういう人間を、そのまま東京でやったらどうなのだろうか。大阪くらいの規模ならうまいことバランスは取れているが、その何倍も人がいる東京でこういうことをやると、選択肢そのものが限られてしまうことになりかねない。待つのが嫌なら、ここもあそこもダメ。要するに“人がいない=まずい”店にしか行けないということになってしまうかもしれない。そうならば、さすがの私でも仕方なく並んでしまう・・・。東京の人も好きで並んでいるわけではないのかもしれない。