トヨタ車は静かなのか?

実は、ホンダのクルマの静粛性はかなり高いのではないか?と思う。静粛性と言えばトヨタのお得意分野であるが、私はホンダの方が静かに感じることがある。静粛性というのは最終的には人間が感じ取るわけだから、人間がどうか?という部分が一番大切である。おそらく機械で計測すると、トヨタの方が静かなのだろうが、しかし、乗ってみるとホンダの方が静かに感じたりする。こういうことを考えると、闇雲に数値だけ追ってもあまり意味がないという気がする。繰り返すが、おそらく“新車情報”という番組の結果などを見てもわかる通り、計測する騒音ではトヨタの方が勝つわけだが、返ってトヨタは静か過ぎるのだろう。ちょっとロードノイズやら、風切音なんかがするだけで、そればっかりが耳に付いて気分的にうるさく感じてしまう。上級車種だとそんなことも抑えられるが、FF車ではそういう部分が顕著に出ている。だから、数字の上ではカローラが静かでも、乗ってみるとシビックの方が静かじゃないか?と錯覚するのである。人間はとても難しい。表面的な部分だけではダメということなのだ。また、ホンダは元来よく回るエンジンを作っているということもあると思う。軽自動車にしても、実用的なクルマにしても、スポーツエンジンはもちろんのこと、割と4〜5000回転とか回ってしまったりする。ライフやバモスですらグングン回るのだが、しかし、その割にはあまりうるさくないのは立派だと思う。トヨタの感覚でいると、こんなに回ってるの?と思うこともある。しかし、トヨタだと実用域が中心というエンジンが多いせいか、2000〜3000あたりの静粛性は素晴らしいのだが、4000あたりから急にうるさくなるクルマが多い。こういう部分を見ても、トヨタの静粛性とはどんなもんぞや?と疑問に思えてくるのである。