トヨタハイメディック保存会

トヨタハイメディックは今どのくらい生きているのだろうか。といっても気がかりなのは初代モデルである。ちなみに、ハイメディックは高規格救急車である。初代ハイメディックは、ハイエースがベースとなっていたが、なんと言ってもその魅力は4.0L V8の1UZ-FEエンジンが搭載されていることであろう。ハイエースのV8なんて考えただけでも私のような変わり者は興奮する。良い事ではないが、昔この救急車が出動していた時に、わざわざエンジン音が聞きたくて近寄って行ったほどである。そしてシルキーな音を立てて走り去ったのに感動したのである。なぜにこのクルマはV8だったのか。私なりの予想だが、当時キャラバンにはV6エンジンがあったが、ハイエースには4気筒しかなかった。高規格救急車としてまさかRZ型の非力なエンジンでは無理があるし、振動騒音の面でディーゼルを積極的に使うわけにはいかない。(クリーンなイメージも重要)キャラパンと張り合うためにも、パワーもあって静かな6気筒が欲しい。しかし、当時のトヨタは直6がメインで、とても直6は入らない。V6もあったが、FF専用として存在していたため、搭載するとなるとV8しか選択肢がなかったのだろう。かくして本当ならばありえないV8のハイエースが誕生した。相当大規模な設計変更があったようである。だから、ハイエースワゴンにV8を搭載しようとしても不可能なのだそうだ。V8のハイエースを作りたいのなら、救急車を購入し、それにスーパーカスタムリミテッドの内外装を移植するしかない。こんなバカなことを考える人間はほとんどいないだろうが、もしも私に腐るほどお金があれば、やってみたいものである。しかし、そんなハイメディックもいつしかグランビアベースのモデルに切り替わり、それを機に5VZ-FE(3.4L V6)エンジンに変わってしまった。これは大変残念なことだ。やはりトヨタの救急車はV8でなくてはならない。これではVQ35DEのエルグランドベースのパラメディックに見劣りする。もう二度とこんなクルマは出てこないのだろうか。救急車は早く買い替えが実施されるため、今現役で残っている物はほとんどいないと思われる。もしもあるとすれば、本当に大事にして欲しいものだ。


そんなハイエースも来年にモデルチェンジをするという。ワゴンボディはオマケとなるようだが、ぜひともミニバンフラッグシップとしてV8のリミテッドを設定して欲しい。やはりトヨタのミニバンフラッグシップはハイエースこそがふさわしくないか。オーテックジャパンがエルグランドにVK45DEエンジンを搭載なんていう計画をしていたようだが、トヨタも負けずにこういう変わり者を興奮させてくれるクルマを出して欲しいものだ。私としてはこの初代ハイメディックは興奮度9である。満点の10はマツダパークウェイロータリーである。これらと比べると三菱の1.6L V6エンジンは興奮度7くらいか。パークウェイで思い出したが、トヨタコースターの2.4Lガソリン(22R-Eエンジン?情報求む!!)もかなり興奮度は高い存在だ。まったく私の頭の中を理解してくれる人がいるのかどうか・・・。何がいいの?という感じでしょうね・・・。そんなことを考えると、やっぱり最近のクルマはちょっとおもしろみが足りないと思うのであった。