TIIDA

日産の新型コンパクト「ティーダ」が突如発表された。「ティアナ」の時もそうだったが、ゴーン社長らしい演出ということだろう。「ティーダ」は東京モーターショーに出品された「C-NOTE」の市販モデル。基本的なデザインは変わらず、細部がより現実的なものとなって姿を現した。「ティーダ」は英語の「TIDE」から作られた言葉というが、「I」がふたつ続くような車名は珍しい。普通なら「TIDA」にするところだろうが、これはこれで独特な雰囲気があっていいと思う。まだ、写真でしか見ていないため、どうとも言えないが、個人的な印象では、エクステリアはいいと思う。5ナンバーサイズという実用性を大切にしながら、ボリューム感のあるボディはクラスを超えた印象を与える。とても上手にまとまっていると思う。ライバルとなるであろうカローラランクスとは、ボディサイズはほとんど変わらないだろうが、「ティーダ」と並べると、ランクスはおそらく平べったい感じ、言い換えれば貧相な感じがするはずである。インテリアは近年流行の明るいアイボリー調と、スポーティなグレーも用意されるようだ。インテリアはティアナをまとめたスタッフによるとのことで、上質感とデザイン性をうまくバランスさせている。ただ、写真を見る限り日産としてはがんばっていると思えるが、インパネの中心部の処理を、デビューまでに改良できればいいと思う。安易に木目パネルを貼り付けることは反対だが、ちょっと素っ気無い感じしてしまう。シートは大きめのものを採用し、リヤシートの足元はシーマクラスにも負けない広さを確保しているという。エンジンは、ルノーとの共同開発によるまったく新しい直列4気筒1.5Lと1.8Lを搭載する。燃費や環境性能も高いレベルでまとめているというが、走りの面でも期待ができそうだ。価格はおそらくカローラランクスと競合できるようなものにしてくるだろう。そのカローラランクスだが、シリーズまとめて明日(27日)マイナーチェンジを実施する。前日に「ティーダ」を発表とは、「ランクス?、アレックス?、もう少し待って「ティーダ」はどうですか?」という気持ちもあったりして。この出来を見ていると、1ヶ月前後遅れてデビューするサニー後継車もかなり期待できそうな気がする。日産らしい独特の雰囲気やブランドイメージがきちんと出来上がってきている。