Edit Edix

7月7日にホンダから新型マルチワゴン「Edix」が発売される。このクルマは開発段階では3by2と呼ばれていた3席×2のシートレイアウトを持つモデルで、ホンダとしてはヒットを期待している様子。ワゴンの実用性とミニバンのような多人数乗車、そしてショートでワイドトレッドのシャーシのよってスポーティな走りも追求していると思われるいかにもホンダらしい1台といえそうだ。搭載されるエンジンは基本的にストリームと同じ1.7L VTECと2.0L DOHC i-VTECの2つ。FFの2.0Lのみ5速ATを採用するが、その他は4速ATとなる。グレード構成はシンプルに1つだけ。あとはエンジンとFFか4WDの選択となる。ボディカラーには、イメージのカラーのクリスタルアクアメタリックをはじめ7色が用意されるが、インテリアカラーは3色から選べるようだ。ホンダはインテリアカラーの選択肢が3つあるモデルも少なくなく、この点は非常にいいと思う。上質感ならアイボリー、スポーティならブラックと、安易な考えのトヨタも見習って欲しい。

このEdixは、ヨーロッパ市場でも販売されるようである。現在ストリームもヨーロッパで販売されているが、日本の5ナンバー枠になっているストリームは、ヨーロッパでは貧相に見えるため売れていない。ヨーロッパでは、こういったマルチワゴンが人気になりつつあり、フィアットムルティプラ、そして日本では失敗に終わった日産アルメーラティーノ、さらにシトロエンクサラピカソなどをはじめ、トヨタカローラヴァーソを欧州専用モデルとして開発したり、メルセデスヴァネオ、VWトゥーランなど続々主役は揃っている。こういったヨーロッパからの声にも応える形で、Edixは用意されることになったと思われる。そのため、ボディサイズは大きく、全幅は1795mmにも達する。このサイズが日本でどう受け止められるか挑戦である。ちなみに私自身は売れないと思っている。まず、日本ではこういう中途半端なコンセプトのクルマは売れない。ミニバンならミニバン、スポーツワゴンならスポーツワゴンでなくてはダメ。それからもちろんボディサイズも合っていない点も大きい。そして何よりホンダらしくデザインがかっこ悪い。こういうクルマは世界的に見てももう少し挑戦的なデザインでないといけない。特にこういうコンセプトのクルマを買う人は、変わり者だろうから、よりデザインにはこだわらないといけない。私が見る限りEDixは太ったスイフトにしか見えない。それから、シートアレンジを編集しなおしたという割には、いまいち新しさに欠ける。ミニバンはすでに多くあるし、フロントベンチシートや3人乗りも前からあった。どうせやるなら、フロントシートの中央を運転席にするくらいしないとホンダらしくない。まぁ、価格はそこそこだから、当初は5,000台くらい行くかもしれないが、新車効果が落ち着いて、モデルライフも中間になれば、3ケタクラブの仲間入りをするだろう。