180計画

日産180計画がいよいよ最終段階、日産としての販売台数を100万台上乗せするというこの目標を達成するために動き出す。すでに、アメリカ市場では日産ブランドとして主力モデルのアルティマ、マキシマの新型の投入し、人気の高いSUVではムラーノ、アルマーダ、そして日本メーカーとしては初めてのフルサイズピックアップのタイタンでヒットを出している。秋にはこれまた主力SUVパスファインダーを一新予定。インフィニティブランドでもG35をはじめ、FX35/45、QX56などの販売も好調。どちらかといえばアメリカ優先という雰囲気も感じられたが、アメリカがひと段落ついたこともあり、これから来年にかけては日本市場を重点的に商品ラインナップの強化をはかっていくという。日本の日産ファンとしてはようやくかという印象もしないではない。とはいえ、全世界での販売台数を100万台アップするということは並の話ではない。アメリカだけで済むことはありえない。お膝元である日本での販売は決して無視できず、日本国内のラインナップをより魅力あるものにしていくことは不可欠だ。その日産のニューモデル攻勢は9月2日発売予定のムラーノからはじまる。ムラーノには日本向けに排気量の小さな2.5Lを用意し、ハリアーの対抗車としてそれなりの販売を期待する。その次に登場するのが、9月末に登場予定のティーダである。2000年にパルサーの販売を終えて以来、穴が空いていたこのクラスのハッチバックティーダで戻ってくるわけだが、ランクス・アレックスが両方で月に3,000〜4,000台の販売を維持していることを考えると、今のコンパクトカー人気にも乗ってそのくらいは売りたいというところだろう。そして、10月にはサニーの後継車となるティーダベースのセダンを投入。モデル末期でも地味に売れるサニーの後継だけにこちらも5,000台オーバーのレベルで売りたいはず。その後は、セドリック、グロリアの後継車となるフーガを投入。11月には、新型リバティを発売。1ヶ月に1〜2車種のペースでリリースし、販売増を狙う。先日、日産広報の人が、今年の後半はコンパクトカーから高級セダンまでどんどん新型車を投入すると語っていた。その中で注目は、4車種は5ナンバーサイズという点だ。3つはティーダとそのセダン、そしてリバティとなるが、あと1車種。これは、やはり噂されていたマーチベースの新型コンパクトカーではないかと思う。早ければ、12月に登場するというこの新しいコンパクトカーもどのようなものになるのか楽しみである。来年に入れば、セレナ、ウイングロード、シルフィなどのモデルチェンジもあり、その他にも新ブランドのモデルの発売もあるだろう。これから1年間の日産は日本向けの商品を重点的に投入することで、日本のお客としてはうれしい限りだが、贅沢をいえばアメリカで販売されているインフィニティFX45とか、M45といったモデルも日本で売ってくれればと思ったりもする。それは、先日も書いたインフィニティの日本展開で実現してくれるのだろうか?まぁ、少しだけひねくれた見かたをすれば、一気に売れるクルマを短い時期に投入して、180計画を実現してやろうというその思惑もあるのだろうが、クルマ好きとしては日産の勢いを見たい期待したいというところだろうか。