10月最後

9月からここの更新も休みがちだったが、無事に10月末に控えていた大きなイベントも終了し、少しばかり時間の余裕もできるため、今後は定期的に更新していけると思う。最近の大きなニュースとしては、やはり三菱の今後の動きではないだろうか。三菱は先日、コルトプラスやエクリプススパイダーを発売し、再建に向けて動きだしたわけだが、ここに来て、欧米ではプジョーシトロエングループとの提携、そして国内では日産との提携の話が持ち上がっている。両社ともに憶測の域を出ないものと発表しているものの、なんらかの動きがあるからこそ、このような話が出てくるはず。特に国内市場での日産との軽自動車部門の提携については、現実味を帯びている話と言える。ゴーン社長も三菱との軽自動車での提携は将来的にありえるとの考えを示した。

日産は軽自動車市場に本格的に参入したいと考えている。国内の販売台数を見ると、軽自動車は無視できない存在である。特に日産は販売台数をさらに上積みしたいと考えているし、軽自動車を持つことで、国内2位メーカーの基盤を固めたいという狙いもある。軽自動車を持てば同じく軽を持っているホンダとの差をしっかり付けることができるのだ(普通車同士では日産が勝っているが、軽を含めると僅差となる)。軽自動車は日産のセールスパワーがあれば比較的楽に月販1万台レベルの車種を持つことができる。そうすれば年間10万台以上の台数アップが見込める。さらに複数の車種を用意すればさらなる販売台数のアップも期待できる。しかし、あの日産であってもそう簡単に軽自動車を作ることはできない。軽自動車を作るためには相当のノウハウが必要であり、また1から参入するには資金的にもかなりかかる。そのため、スズキをはじめ軽のノウハウを持つメーカーと共同開発を探っていたが、三菱自動車がこのようなことになって、もしも軽自動車部門を手放すということになれば、日産としてはこれほどのチャンスはない。しかし、三菱は現状を見ると販売のほとんどを軽自動車が占めている。そのため、軽部門を手放すことはかなり慎重になるはずだ。両者の思惑を考えると、やはり報道のように軽専門の合弁会社を設立し、日産と三菱の両ブランドでそれぞれ特徴のある軽自動車を販売するというものになるのだろうか。少なくともこの提携はこのまま進んでいくと思う。

ただ、もしかすると本当に軽部門は日産に買収される可能性もある。そうなると、いよいよ三菱自動車も解体に向かって進んでいくのではないだろうか。