次期エクストレイルはどうなるのか

日産エクストレイルは、デビューから6年目になる車種だが、昨年の販売台数は月間平均2,400台ほどで、十分ヒット作といえるものとなっている。もともと、エクストレイルというクルマは日産でお蔵入りになりかけていたものを、ゴーン社長の一声で発売に至ったという経緯があるクルマである。なるほど、ゴーン社長にはそれなりの目というものがあったということがわかる。SUVの中では、過去5年間の実績を見ても、販売台数トップである。そんなエクストレイルだが、本来であれば今年にモデルチェンジをする予定となっていた。しかし、それは延期され来年となってしまった。

雑誌などによると、デザインがあまりにも変わり映えしなかったため、やりなおしを命じられたという情報がある。これは確かにありえる話だ。だいぶいい感じになっていた日産のデザインも昨年あたりから、???と思うようなものが出るようになり、デザインの日産もここまでかという印象を持ってしまった人も多いだろう。そのような声を聞き、もう一度やりなおそうという方針に転換されたとすれば、自然である。ただ、私はもうひとつ理由があるような気がする。それは、もうちょっとお金をかけようという方針になったのではないかと。これは、私の願望でしかないのだが、最近の日産車は特にインテリアが安っぽい。ティーダは例外的にクラス以上の雰囲気が出ているが、それ以外はコンパクトカーの域から脱していない。まぁ、ブルーバードシルフィはギリギリ合格というレベルにあるくらいだ。

さすがにフーガやティアナは相応のものと思われるが、その他のミディアムクラスまではコンパクトカーレベルである。キューブやノートでは相応に見られても、それをラフェスタやセレナクラスでやっていてはダメ。この辺のクルマはインパネはチープだし、メーターは軽自動車かと思うようなものである。プレサージュも最たるもので、さすがにダメだと思い知ったのか、マイナーチェンジでは外観だけでなく、インパネを一新し、木目パネルやファインビジョンメーターなどを装備するという。ならば、最初からそうすればいいのにと思うのである。できる限り安く作りたいのは理解できるが、失敗にそろそろ学習してもらいたい。

というわけで、エクストレイルもかなりチープなものになりかけていた可能性があるが、これではダメだと気付き、その辺も含めてやり直しているのではないかというのが私の勝手な予測であり、そうだったらいいなぁという話である。しかし、まったくそうでなかったとすれば、日産という会社はこれ以上販売台数を増やすことは不可能だと思う。